kiichantraveler’s diary

30歳手前の分岐点。誰もが抱える思いを声にするために。

なぜ数学が必要なのか、数学をどのように実生活で使っていくか。

小学校から中学校へ、そして高校から大学へ。

学生にとって、学ぶことや勉強することは山ほどあって、やってもやっても終わることがなく果てしないもののように思えます。

 

思い返せば小学生の頃は、漢字や計算など日常生活で必要となってくる学習が中心で、また初めて知る興味深いことばかりで学ぶ意味を考えることはそれほど多くなかったのではないでしょうか。

 

しかし中学生になる頃には、内容がより高度になり、日常生活とかけ離れたものが増えてくるように感じ始め、そして、多くの人が一度は考えます。

 

今やってる勉強って何の意味があるの?

 

勉強したことっていつ使うの?

 

ただ、こんなことはどれだけ考えても答えはでないし、結局勉強しなければ進級も進学もできないし…

 

何よりもうすぐあるテストで点数が取れないし…

 

ということで、結局、何となく勉強に向かうことになってきたかと思います。

もちろん、その後の将来でその勉強が直接役に立つこともあります、先生とかもそうですよね。

 

しかしながら悲しいことに、生徒からやたらとそういった非難に合いがちな科目として『数学』が挙がるかと思います。(笑)

ましてや、数学が好きなんて人は少数かと思うので、当然と言われれば当然な気もしますが。(笑)

つまり『数学なんて何の意味もないやんけ!』と言われることが多々あるわけです。これは数学の先生として、少し寂しい気もします。

 

そんな生徒の言うことに耳を傾けてみると、以下の内容が多いです。

 

四則演算(足し算・引き算・かけ算・割り算)は日常生活で使っても、関数や連立方程式や何とかの定理や法則なんて学校を卒業したら使うはずがない!

 

確かに、この意見を真っ向から否定し、全ての生徒が納得するような説明が僕に出来るかと言われれば、非常に難しいと言わざるを得ません。(出来なくちゃいけないとは思いますが、まだその辺も僕自身勉強中です。)

 

しかしながら、今回は数学の先生をやっている身として、『数学が全く役に立たない!』という意見に対して一石を投じたいと思います!

 

まず、言いたいことの1つ目に!!!

 

皆さんは知らず知らずのうちに、数学の知識を使っています!

 

と言いたい。(笑)

 

例えば、先ほどの生徒の声にもあった『関数』なんてものは大人になって使うのか?ということですが、

 

結論、使っています!!

 

どんな時か!?

 

地図を読むときです!

 

具体的に少し解説してみますね。

 

この記事を読んでいる方の中で、海外旅行や簡単なマップを見て国内旅行をしたことがある方は少し思い出してください。海外旅行が好きな方は、海外旅行のバイブルと呼ばれる『地球の歩き方』の最初のページには何が書かれていたか覚えていますか?

 

地図でしたよね!

 

横にA,B,C,Dの目盛りが打ってあって、縦に1,2,3,4の目盛りが打ってある地図です。観光地で手に入るマップにもこういったものがあるので、見たことがあるかと思います。ちなみに、地球の歩き方を例にとってみると、その最初の地図のページ以降は、場所の説明に最初の地図の記号が使われています、『場所:3A』といった具合で。この形式で表記されている場合は、『地図上のAの列で下に3つ下がった3の行にある』といった意味になるわけです。

住所や近くの街の名前を書かれているだけでは、探すのに少し苦労しますが、こうした『3A』といった記号で書かれていることで、『右に1つ、下に3つ』とより解釈しやすくなります。

 

しかし僕たちはいつから、このように複雑な地図を読むことが出来るようになったのでしょうか?

 

 

答えは、中学1年生の1学期に習う座標の学習にあります!

 

 

是非、思い出してください。

こんな勉強をしませんでしたか?

 

『X軸方向の正の向きに1ついって、Y軸方向の正の向きに2つ上がったところを(1,2)と表される』

 

この関数の学習の最初の単元での勉強があったからこそ、こうして大人になっていざ地図を読もうとなった時に読むことが出来たわけです。

 

ある日突然、大人になったからといって地図が読めるようになるわけでは決してありません。それまでの何気なく学んで来たことの知識を動員して、物事を考えて、理解していくことが出来るようになるのです。

 

地図を読むために関数を勉強したわけではありませんが、関数を勉強するにあたって鍛えた数学的なもの考え方が有効に使われている例の1つだと言えます。 

 

もちろん、今回の地図の例だけではありません。もっと探せば、こんなところに数学が使われていたのか!と驚くことがあるかと思います。ただ、学校現場や塾では授業時数や授業時間が限られており、各分野の各単元が実際に実生活の何と繋がっているかという紹介を行うことは不可能です。

 

それでも僕は、数学だけではなく他の科目も同様に『何でこれを勉強しなければならないのか?』という疑問にはしっかりと理由と答えがあるように思います。

 

ただ、僕が生徒だった当時はそのことなんて意識することなんてありませんでしたが。(笑)

そんなことを考えながら、今一度勉強したことを振り返ってみると面白いかもしれません。

 

 

それでは。